終了しました 活動記録 イスラーム信頼学ワークショップ「シーア派法学とイランにおける立憲主義」 (June 14)

2024.05.09

カテゴリ: ワークショップ

班構成: B01 国家体系

B01班「イスラーム共同体の理念と国家体系」(代表:近藤信彰)では、このたび、来日中のMateo Mohammad Farzaneh氏をお招きして、以下のワークショップを開催いたします。

氏はイラン近現代史の専門家で、The Iranian Constitutional Revolution and the Clerical Leadership of Khurasani (2015)、Iranian Women and Gender in the Iran-Iraq War (2021)などの著作があります。

皆さまのご参加をお待ちしております。

日時:2024年6月14日(金)17:30~19:00

会場:アジア・アフリカ言語文化研究所3階セミナー室(301)

プログラム
17:30 イントロダクション:近藤信彰 (東京外国語大学AA研)
17:40 Mateo Mohammad Farzaneh (Northeastern Illinois University)

“Islamic Shi‘i Jurisprudence and Western Style Constitutionalism in Iran

18:30 コメント:松永 泰行  (東京外国語大学)

 

要旨
In this talk, Professor Farzaneh will discuss how the chief Shii cleric in Najaf, Iraq, Mulla Mohammad Kazem Khorasani, directly influenced the outcome of the constitutionalism movement in Iran at the turn of the twentieth century. In a way he “Islamicized” the western concept of constitutionalism and supported the secular and religious constitutionalists in their struggle to modernize Iranian politics that aimed to curb monarchical absolutism and create a more just and fair civil society.

 

使用言語:英語

開催形態:一般公開/無料、対面・Zoomによるオンライン開催/要事前登録

事前登録:対面で参加ご希望の方はこちらのフォームからお申込みください。
     オンラインで参加ご希望の方はこちらのフォームからお申込みください。

主催:科研費学術変革領域研究(A)「イスラーム共同体の理念と国家体系」(研究代表者:近藤信彰(AA研)課題番号:20H05827)

問い合わせ・連絡先:守田まどか  mmorita[at]aa.tufs.ac.jp

活動記録

ファルザーネ教授(Northeastern Illinois University)は、著書The Iranian Constitutional Revolution and the Clerical Leadership of Khurasani (New York: Syracuse University Press, 2015)の内容を基にしつつ、イラン立憲革命(1905–1911)において活躍した立憲派ウラマーの一人、アーホンド・ホラーサーニー(Moḥammadkāẓem Khorāsānī, 1839-40–1911)に関する報告を行った。具体的にはまず、人々の識字率の低さ、加えて産業革命、市民革命といった歴史的な経験の不足といった立憲革命に至る社会状況をまとめた。そのうえで、同革命においてホラーサーニーが果たした重要性、特にシーア派・ウスーリー法学の観点から立憲制を是認し、十二イマーム派最高権威マルジャア・タクリードとして国民議会の活動に正当性を与えたことを指摘した。同教授の発表に対して、コメンテーターの松永泰行教授(東京外国語大学)からは、2004年に来日した改革派法学者キャディーヴァル(Moḥsen Kādīvar, b. 1959)のエピソード交えつつ、現代シーア派法学の状況を踏まえた講評があった。さらにフロアの参加者から、アラブ地域のイスラーム運動、西欧諸国やロシアのイスラーム観といった国外からの視点を加味した質問があり、ワークショップは、盛況のうちに幕を閉じた。(徳永 佳晃)

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