終了しました 「有事と食糧」研究会・オンライン連続ワークショップ(Feb. 7, 10, 15)

2024.01.22

カテゴリ: ワークショップ

班構成: 総括班

「有事と食糧」研究会・オンライン連続ワークショップ



科研費・学術変革領域研究(A)「イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造(イスラーム信頼学)」(領域代表者:黒木英充)および公募研究「有事と食糧―中東・北アフリカにおいて試されるコネクティビティと信頼構築」(研究代表:井堂有子)の共催にて、以下のワークショップを開催致します。皆さまのご参加をお待ちしております。




戦争と占領、自然災害、食糧不安等、複合危機が続く中東・アフリカ地域。世界史の中に地域の歴史を位置付けつつ、それぞれの国の複雑な文脈について専門家の皆様に多角的な考察を行って頂きます。

下記日程にて、2023年度連続ワークショップ(いずれもZoom開催)を行います。
ご関心のある方はどなたでも奮ってご参加くださいますようお願い申し上げます。

参加希望の方は、各回の締切までに以下のフォームよりご登録下さい。
追って、Zoomリンクをお送り差し上げます。
https://forms.gle/RqnU75g1wdoGP1vy6

 
【プログラム・報告要旨】
第1回ワークショップ
日 時: 2024年2月7日(水)17:00ー18:30
報告者: 臼杵 悠(東京外国語大学)
題 目:「ヨルダンの食糧不安:包摂と排除をめぐって」
ディスカッサント: 清水 学(ユーラシア・コンサルタント)
参加登録締切:2024年2月5日18時まで

〈報告要旨〉
国内にいくつもの難民キャンプを抱えながら、他国からの経済支援に依存するヨルダン。パレスチナ難民に加え、2011年以降シリア難民を受け入れたことで、国内における食糧不安に注目が集まるようになった。1996年にはIMFが課した構造調整政策による食糧(パン)補助金削減を背景にパン暴動が発生した経緯もある。ヨルダンの国としての安定を作り出す社会保障の手段として、パン補助金制度は重要と考えられている。本報告では、ヨルダンの主食である小麦(パン)を中心に食糧の輸出入の状況や食糧補助金制度に焦点を当てつつ、この国の食糧安全保障について考えてみたい。

 

第2回ワークショップ
日 時: 2024年2月10日(土)17:00ー18:30
報告者: 山中 達也 (駒澤大学)
題 目: 「チュニジアの食糧問題:その歴史と現状」
ディスカッサント: 岩崎 えり奈 (上智大学)
参加登録締切:2024年2月8日18時まで

〈報告要旨〉
チュニジアの農業には潜在性がある。が、それは活かされず、中東・北アフリカ地域のなかでも穀物等の輸入依存が顕著である。とりわけウクライナ戦争以降、食糧・エネルギー補助金支出の拡大が財政をさらに逼迫させ、IMF、EU等の外部資金へのアクセスと構造調整政策の実施が不可欠となっている。もし周辺地域や国内の情勢悪化によって輸入の停滞や一時的な途絶が起きた場合、深刻な食糧危機が発生する可能性は極めて高い。本報告では、チュニジア経済(農業)が抱える構造的課題(脆弱性)について、独立以降の経済政策の展開過程を確認し、食糧問題の要因を考察する。

第3回ワークショップ
日 時: 2024年2月15日(木)17:00ー18:30
報告者: 佐藤 寛(開発社会学舎)
題 目: 「紛争と食糧: 小麦シフトの罠にはまったイエメン」
ディスカッサント: 馬場 多聞 (立命館大学)
参加登録締切:2024年2月13日18時まで

〈報告要旨〉
イエメンでは国際社会が承認していないホーシー派政権が、国の半分以上を実効支配する状況が続く。2015年3月に始まった内戦はまもなく10年目を迎える。正統派政権(アデン周辺を支配)、南部の分離派、ホーシー派それぞれの領域で、イエメン国民は食料、医療アクセス、そして教育などの社会インフラの欠如に苦しんでいる。とりわけ食料については全国民3000万人の2/3以上が外部(国連機関、国際NGOなど)からの食糧支援に依存せざるを得ない状況が続いている。農業国でもあるイエメンでなぜ主食の入手さえままならいな状態になってしまったのか。その原因の一つは、1970年代以降のアラブ世界に共通する「主食の小麦シフト・輸入依存」にあるのではないか。1985年、報告者はサナアで世銀のエコノミスト(日本人)が「イエメンで主食の雑穀などの農業に投資するのは無駄。開発資金を経済インフラに向け、食糧はアメリカなどの安価な小麦を輸入すればよい」という主張を聞いて、違和感を抱いたことを思い出す。本報告では、この「小麦シフト」の功罪と、今後のイエメンの食糧安全保障について考えてみたい。

閉会の辞: 黒木 英充(領域代表者/東京外国語大学)



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企画・進行:井堂 有子(研究代表者)
e-mail: menafoodemergency@gmail.com

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