『イスラーム信頼学へのいざない』(シリーズ「イスラームからつなぐ」第1巻)刊行
2023.04.25
カテゴリ: 出版
シリーズ「イスラームからつなぐ」第1巻
『イスラーム信頼学へのいざない』刊行のご案内
本プロジェクトの成果公開の一環として、シリーズ「イスラームからつなぐ」全8巻の刊行がはじまりました。
第1巻『イスラーム信頼学へのいざない』は、
「イスラーム的コネクティビティに基づいた信頼構築」とはいかなるものなのか。
「つながり」をキーワードに、
イスラーム文明の歴史と今日の世界における意味をとらえ直すための視座を提示します。
さらに研究現場での気づきをエッセイとして収録しています。
書誌情報
黒木英充・後藤絵美編『イスラーム信頼学へのいざない』(シリーズ「イスラームからつなぐ」1)東京大学出版会、2023年3月
ISBN 978-4-13-034351-0
判型・ページ数 A5 ・ 292ページ
定価 4,180円(本体3,800円+税)
東京大学出版会ウェブサイト:https://www.utp.or.jp/book/b10026683.html
目次
序章 イスラームから考える「つながりづくり」と「信頼」――今後の世界を見通す鍵として(黒木英充)
第1章 瀬戸内から世界に広がるつながり――ある日本人ムスリムの足跡をたどる(岡井宏文)
essay1 他者を理解するために必要なこと――幕末の「日本人」のイスラーム経験から(黒田賢治)
第2章 多様なひとびとをつなぐ翻訳――イスラームの各地への展開と知の伝達(野田 仁)
第3章 異なることばをつなぐ言語――インド洋世界におけるウルドゥー語の役割(須永恵美子)
第4章 未来を拓くイスラーム経済のつなぐ力――その思想と歴史から学ぶ(長岡慎介)
第5章 イスラームで国をつくる――宗教・国家・共同体(近藤信彰)
essay2 宗教がひしめきあう都市で人がつながる――18世紀イスタンブルの公衆浴場から(守田まどか)
第6章 不信から生まれる信頼?――モロッコ、ベルベル人の「寛容」を中心に(池田昭光)
essay3 信頼と不信が垣間見えるとき――シリアで見聞きしたこと(黒木英充)
第7章 信頼のためのイスラーム思想と戦略――現代南アジアにおける政治運動の正当化(山根 聡)
essay4 中東で政治的な信頼をはかる――イラクでの世論調査から考える(山尾 大)
第8章 神の教えの実践とヴェール――信頼から信仰を読み解く(後藤絵美)
第9章 「テロリスト」に対する軍事的解決と信頼のゆくえ――フィリピンからの問い(石井正子)
第10章 見えないつながりを描き出す――デジタル人文学の可能性(熊倉和歌子)
essay5 保育園で「つながり」を考えてみた――双方向的探究から広がる新しい世界(太田(塚田)絵里奈)
付録 ブックリストとサイト案内(荒井悠太)