Finished Summary 信頼学のキッチン・セッション#9(分析の方法を考える)活動報告
2023.09.01
Category: Others
Research Group: Organizer
信頼学のキッチン・セッション#9
分析の方法を考える:ヨルダン統計資料を例に
総括班企画「信頼学のキッチン」第九回目のセッションを開催いたしました。
今回は東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の臼杵悠さんからの話題提供をもとに、
地域研究における統計情報の有意な活用方法を考えるディスカッションを行ないました。
【日時】
2023年8月3日(木)10:00-12:00
【内容】
・話題提供
臼杵悠
「分析の方法を考える:ヨルダン統計資料を例に」
・ディスカッション
国別統計情報の開示状況、研究手法の共有
統計資料の有効な活用方法
【参加者】
荒井悠太(京都大学)
臼杵悠(東京外国語大学AA研)
太田 絵里奈(東京外国語大学AA研)
嘉藤 慎作(東京外国語大学AA研)
関 颯太(神戸大学)
【主催】
科研費学術変革領域研究(A)
「イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造」総括班
(研究代表者:黒木英充(ILCAA)課題番号:20H05823)
【お問い合わせ先】(参加を希望される方はご一報ください)
太田絵里奈 e.otatsukada[at]aa.tufs.ac.jp
Summary
「分析の方法を考える:ヨルダン統計資料を例に」
今回の信頼学のキッチンでは話題提供として、国勢調査や世帯調査などの統計資料を用いると、ヨルダン社会はどのように分析することができるか報告を行いました。これまでの研究関心を整理しながら、数値データの分析だけではなく、統計調査の報告書を通して調査の質問項目が時代とともにどのように変化し、そこから何が読み取れるかにも言及しました。参加者とは近年着目されているQCAなど新しい研究手法、あるいは貧困や開発に関連する学術書の情報共有を行いました。最後には、研究を信頼やネットワークにつなげるとするならどういった方法が可能かという議論にもなり、発表者の今後の研究アプローチを考える機会にもなりました。参加者はみな広義でのイスラーム地域を対象に研究していますが、専門分野や研究手法は様々です。発表者とは異なる視点を持つ参加者からの意見を聞くことで、どういった観点から自身の研究が関心を持たれるのか知ることにもつながりました。今後も引き続き、「信頼」をキーワードに掲げつつも気軽な参加を通して、日頃は意外と出会いにくい同年代の研究者との出会いの場、あるいは参加者同士で情報共有ができる場であることを期待します。(臼杵悠、2023年9月1日掲載)